2015年05月24日

中小企業=やり甲斐という幻想

銀行の仕事は、大きく分けると本部スタッフ、個人営業部門、法人営業部門に分かれています。

そして、銀行収益の大きな割合を占めるのが法人融資業務です。
その中でも、一番収益性が高いのが中小企業金融と言われています。

私も仕事柄、中小企業の経営者の方と頻繁にお会いしています。

Diamondオンラインに書かれている「中小企業=人材の墓場」の記事は、
ある意味真実だと思います。

私は、中小企業にはいくつかのタイプに別れると思います。

@あえて上場していない企業
業歴が長く、自己資本比率が高い企業に多いパターンです。

上場するということ、上場を維持をするということは大変なことです。

そもそも、上場する本来の理由は、市場からの資金調達です。
今では有名にするため、信用力を高めるためするケースも多いです。

業歴が長い企業は、業界での知名度や信用力も高いことが多く、
自己資本比率が高ければ内部留保も厚く、資金調達を必要としません。

そのような企業が、上場するメリットはほとんどありません。
むしろ、上場を維持するための資料作りは大変な作業なので、
あえて上場なんてする必要は無いと避けてるケースが多いです。

営業基盤も安定していますから、
倒産などの心配をせず、余裕を持った仕事が出来ると思います。

A上場を目指す企業
創業間もない、もしくは創業10年程度の企業に多いパターンです。

@の企業とは対照的に、創業間もない企業は知名度も信用力もありません。
また、資金調達力にも乏しいため、それらの課題を解決するため、上場を目指すことが多いです。

このような企業は、上場を目指している以上、経営層を中心として上昇志向が強く、
社内も活気がありますので、訪問するとこちらも元気になるような気がします。

しかし、既存ライバル企業に勝つためにリスクを取って経営していますので、
倒産リスクも相応に高いです。
こちらも慎重に融資判断を行う必要があります。

自分の努力次第で企業が成長するかどうかが変わってきますので、
やり甲斐を日々感じながら仕事をしていけると思います。

B現状維持、ジリ貧のケース
世の中の大半の中小企業がこのタイプです。
代取(社長)一族が役員を占めており、あくまで今のままの生活でいいと考えて経営しています。

あくまで現状維持を目指すため、
既存の営業基盤で今までどおりの商品やサービスを売る、経営改善にも消極的。
Diamondの記事のように、従業員の給料も安く、意識も低いため定着率もよくありません。

今後の見通しが極めて不安定なため、銀行融資を行う際に最も慎重に融資判断を行っています。

やり甲斐?
そんなことに興味を持っている人は皆無です。

日本の企業の99%は中小企業です。
その中でも@やAのような企業はやり甲斐をもって働けると思います。
ただし、ひと握りの企業です。

一方で、Bのような企業があるのもまた事実です。

皆さんは大企業で働きたいですか?
それとも中小企業で働きたいですか?
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posted by 現役銀行員 銀次 at 09:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 中小企業 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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